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筋膜配列 解剖学

 

筋膜配列とは・・・

1.体幹または四肢の一方向性の筋膜単位が1つの筋膜区画の中で結合している。

例)上腕・前腕の前部筋膜区画は上腕・肘・手根・母指の前方の筋膜単位を囲み配列をなしている。

2.1つの空間平面で身体アライメントの維持に携わる配列の結合のこと。

例)からだから離して重りを保持するとき、前額面上すべての配列が活性化する。

 

筋膜は、筋膜単位内の緊張を適応させている。

それらの緊張のインバランスにより、高密度化が起こり、代償が起きる=拮抗筋の高密度化が起きる。

 

構造

1つの筋膜区画で包まれる一方向性の筋の連鎖によって構成される。二関節筋の関与が重要となる。

体幹と四肢の配列(つながり)により、身体分節の垂直保持を可能にしている。

 

姿勢との関わり

生理的限界の中で平衡を維持する役割。

 

姿勢調整と筋膜

筋膜の高密度化が起きると、必要な姿勢調整ができなくなり、その周囲の侵害受容器で異常緊張が起き、痛みが出現する。それにより、筋膜を伸ばせなくなってしまう。

⇒運動時の関節可動域に制限が見られている場合、筋膜の弾性を活かし、緊張を釣り合うように代償する。しかし、一方向性に高密度化は広がってしまい、インバランスの潜在的原因へつながる。

⇒慢性痛

⇒筋膜では代償困難となり関節の変形をきたす

 

配列終端

上肢

前方(AN)・・・母指

後方(RE)と内方(ME)・・・小指

外方(LA)・・・示指

外旋(ER)・・・環指

内旋(IR)・・・中指

 

下肢

前方、内旋・・・母趾

外方、内方・・・3本の中間の足趾

後方、外旋・・・小趾

 

頭部

四肢は体幹に繋がり、頭部で終わる。眼球周囲で収束する配列が多い。

 

高密度化が生じると、遠位錯感覚症になることがある。

外反母趾や槌指は代償の結果と考えられる。