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スーパーフィシャル・フロントライン【SFL】【アナトミートレイン】

アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線

 

目次

 

概要

スーパーフィシャル・フロントライン(Superficia Front Line;SFL)は、足背から頭蓋側面まで、身体の前面全体を接続している。この筋筋膜経線は趾指から骨盤と、骨盤から頭までの2つの部分からなる。立位で股関節伸展位の時に、1本の経線となる。

 

姿勢機能

・SBLとバランスを取り、恥骨、胸部、顔を持ち上げるために、上から張力で支える。

・膝関節の伸展位の維持。

・SBLとバランスを取り矢状面方向の姿勢に関与する。

・筋膜の動きとしては、SFLは下方へ、SBLは上へ移動することが多い。

 

運動機能

体幹、股関節の屈曲、膝関節の伸展、足関節の背屈

 

詳細

表:SFLの筋筋膜の路線と骨の駅

骨の駅   筋筋膜経線
  15 頭皮筋膜
乳様突起 14  
  13 胸鎖乳突筋
胸骨柄 12  
  11 胸骨筋/胸骨軟骨筋膜
第5肋骨 10  
  9 腹直筋
恥骨結節 8  
AIIS 7  
  6 大腿直筋/四頭筋
膝蓋骨 5  
  4 膝蓋下腱
脛骨粗面 3  
  2 短趾伸筋、長趾伸筋、前脛骨筋、前下腿区画
足趾骨の背側面 1  

SFLは足趾先端を起始とする腱から始まる

⇒外側から、第3腓骨筋の腱

 内側から、前脛骨筋腱 が加わり上行する。

SFLも2本存在し、SFLの短縮が起きる。それが、胸郭(肋骨)を恥骨へ近づけてしまう。

 

代償パターン

・足関節底屈制限

・膝関節過伸展

・骨盤前傾、前方移動

・前肋骨可動性低下と呼吸制限

・頭部前方位姿勢

 

下腿

・支帯の上下で下腿筋膜と前脛骨筋の癒着

・下腿前傾位が問題となることが多い。⇒上方へ移動を促す

 

大腿

大腿直筋と、他四頭筋の関係(SFLには厳密には直筋のみ分類される)

↳縫工筋、大腿筋膜張筋の方が直筋起始部と比べ浅層に存在する。

 

脱線

ASIS→恥骨へ脱線する。⇒矢状面運動で考えると直線になる。

=寛骨…機能的結合

 

腹直筋

第5肋骨(浅い)⇔恥骨(深い)

⇒上方から外腹斜筋筋膜へ入り、内腹斜筋膜は分離し、腹直筋を囲む。弓状線で腹横筋の後方へ位置する。

 

胸郭

第5肋骨での筋膜の停止は見られない。

胸鎖乳突筋は、立位姿勢にて、下部頸椎は屈曲方向、上部頸椎は過伸展方向に働く。

 

運動療法

体幹の伸展運動

股関節伸展

ブリッジ運動

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 *1

*1:アナトミートレイン