体幹運動学 ②-2胸部、腰部
腰部の屈伸に関してさらに重要な知識になります!
腰椎骨盤リズムについてまとめました。
腰椎骨盤リズムとは…腰部、脊柱は股関節とともに連動して屈曲、伸展の回転軸になる
→痛みなどがあると、不自然な運動、逸脱する
特に矢状面での動きに着目してまとめた。
○立位から体幹屈曲時
腰椎40°、股関節70°の屈曲角度を合わせた運動を行い、手を地面に近づける場合
逸脱動作では下記の動作がみられてしまう
Ex)1 股関節屈曲制限がある場合(ハムストリングスの伸張性低下)
→腰椎、下位胸椎の代償が起きる
・後方組織の過伸長
・椎間板の変性
Ex)2 腰椎屈曲制限がある場合
→股関節伸筋群への負担大
・股関節への圧迫力…痛み、変性
これらの逸脱動作がみられるため、床に手を近づける動作で、腰部か股関節どこに問題があるかの評価ができる。
○上記とは反対の体幹伸展時
特に筋解析に着目する
・前屈位からの伸展は股関節伸展(大殿筋、ハムストリングス)の作用から起きる
→徐々に体幹が起きていき、屈曲トルクが最大になったとき、(およそ股関節90°屈曲位くらい)腰椎の伸展が起き始める
→直立位になると筋活動は停止する。重心線が股関節の後方へ行くため)
※ 重心線について過去記事参照⇓
○骨盤傾斜
2つの運動戦略によって行っている
①大腿に対し、体幹上部、上肢を最大限に用いるため、大腿骨上の骨盤の大きな円弧の運動を腰椎の屈伸に合わせて行っている ex)上記の床への前屈動作
②体幹はほぼ動かさず、骨盤を短い円弧で前後へ傾斜させる ex)座位での骨盤前後傾
・骨盤前傾⇔腰椎前弯(伸展)(股関節屈筋、腰椎伸筋の収縮により生じる)
→股関節屈曲拘縮と関与している
・骨盤後傾⇔腰椎後弯、前弯減少(屈曲)(股関節伸筋、腹筋群の収縮により生じる→Wiliams体操…腰椎前弯の減少、すべり症の予防など)
動作レベルでは、腰椎単体の動きは少なく、こうして股関節の動きと連動して体幹を動かしている。
⇓ブログ