アームライン【AL】【アナトミートレイン】
アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線
- 作者: 板場英行
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2016/05/30
- メディア: 単行本
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目次
概要
腕や肩は多様な可動性を維持するため、4本のラインが存在する。
母指、小指、手掌、手背まで、制御・安定させる。
⇒上肢前面と後面、深層、浅層の4本
姿勢機能
構造上の「支柱」となることはないが、姿勢機能を持つ。
肘関節からの緊張は背部へ影響を及ぼし、肩の位置異常は肋骨、頚部、呼吸機能を担う。
運動機能
上肢手指が物体を引き寄せる、押しのける、身体を牽引、押すことを安定させる。
ALはLL,SPL,Functional Line(FF)と接続する。
詳細
姿勢代償パターン
手根骨、肘、肩のインピンジメント、トリガーポイント痛、肩関節の後退、挙上、回旋
⇒胸郭からの支えが弱い
SFAL;Superficial Front Arm Line 上肢前面(手掌筋、前腕屈筋、筋間中隔、大胸筋)
SBAL;Superficial Back Arm Line 上肢後面(僧帽筋、三角筋、外側筋間中隔、手指伸筋)
DFAL;Deep Front Arm Line 上肢前面(母指球筋、橈骨、上腕二頭筋、小胸筋)
DBAL;Deep Back Arm Line 上肢後面(小指球筋、尺骨、三頭筋、回旋腱板、菱形筋、肩甲挙筋)
DFAL
骨の駅 | 筋筋膜経線 | |
3-5肋骨 | 1 | |
2 | 小胸筋、鎖骨胸筋筋膜 | |
烏口突起 | 3 | |
4 | 上腕二頭筋 | |
橈骨粗面 | 5 | |
6 | 橈骨骨膜 | |
橈骨茎状突起 | 7 | |
8 | 外側側副靭帯、母指球筋 | |
舟状骨、大菱形骨 | 9 | |
母指外側 | 10 |
起始部:小胸筋、鎖骨胸筋筋膜
↳短縮を示す場合
1)肩、肋骨が密接に働き、吸息時の上部肋骨の動きを制限しているとき
2)上肢の屈曲、挙上制限
3)肩甲骨が前傾
・ストレッチ
後ろで手を組み、下方向へ伸張する。
SFAL
骨の駅 | 筋筋膜経線 | |
鎖骨内側1/3、肋軟骨、胸腰筋膜腸骨稜 | 1,2,3 | |
4 | 大胸筋、広背筋 | |
上腕骨内側線 | 5 | |
6 | 内側筋間中隔 | |
上腕骨内側上顆 | 7 | |
8 | 手根屈筋群 | |
9 | 手根間 | |
指の掌側面 | 10 |
DFALの浅層に位置する。
大胸筋、広背筋の間にほぼ円形の付着部をもち、腕の動きを制限する。
・ストレッチ
背臥位でベッドから腕を外に出し、肩関節を内旋させる。母指は上向きにする。
DBAL
骨の駅 | 筋筋膜経線 | |
下部頸椎及び上部頸椎棘突起、C1-4横突起 | 1 | |
2 | 菱形筋、肩甲挙筋 | |
肩甲骨内側縁 | 3 | |
4 | 腱板筋 | |
上腕骨頭 | 5 | |
6 | 上腕三頭筋 | |
肘頭 | 7 | |
8 | 尺骨骨膜 | |
尺骨茎状突起 | 9 | |
10 | 尺骨側副靭帯 | |
三角骨、有鈎骨 | 11 | |
12 | 小指球筋 | |
小指外側 | 13 |
上部胸椎からC7棘突起で、起始し菱形筋を通って下行し、肩甲骨の内側縁まで走る。
下肢のLLに相当する。
SBAL
骨の駅 | 筋筋膜経線 | |
後頭骨稜、項靭帯、胸椎棘突起 | 1,2,3 | |
4 | 僧帽筋 | |
肩甲棘、肩峰、鎖骨外側1/3 | 5 | |
6 | 三角筋 | |
三角筋粗面 | 7 | |
8 | 外側筋間中隔 | |
上腕骨外側上顆 | 9 | |
10 | 手根伸筋群 | |
指の背側面 | 11 |
後頭骨稜から、胸椎棘突起(僧帽筋)に起始する。三角筋、僧帽筋の各線維に対応。
筋間中隔・・・屈筋と伸筋を分ける
交通配列
多自由度⇔蝶番板と様々な役割がある
上腕 深層・・・筋性
浅層・・・筋膜性
前弯・手指
深層・・・筋膜性
浅層・・・筋性
肩 浅層・・・筋膜性