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若手セラピストの専門知識やその他知識のアウトプットブログ

体幹解剖学 (骨③)

体幹(骨③)

椎間の関節、構造について

 

椎間結合

  1. 横突起…“てこ”としての機能。筋、靭帯の力学的作用を向上させる。
  2. 椎間関節…椎間の動きを形態や大きさ、空間的位置に応じて制御する。
  3. 椎体間関節…椎間板と一対の椎体と結合させる。衝撃吸収と、負荷分散の役割。

 

椎間板の役割は後述。

 

椎間関節の機能、構造

・平面関節

関節軟骨でおおわれており、滑膜に包まれている。神経支配を密に受けている。

・骨突起

 バリケードとして、ある動きは制限するが、他の動きはブロックする。

例)下位胸椎から腰仙関節は関節面がほぼ垂直→屈伸は可能だが並進運動をブロック(脊髄の圧迫を防ぐ役割になる)

 

関節面が水平面に近いか、前額面、矢状面に近いかを考えることで関節の動きがわかる

頸椎は関節面が前額面に近い→腰椎と比べると回旋運動をしやすい!

 

椎体間関節の機能、構造

椎間板、椎体終板、椎体で構成される

・軟骨性不動結合

・腰椎で受ける負荷の約80%

・腰椎レベルでの変性等が多いことから腰椎での椎間板の報告が多い。

 

椎間板

・中央の髄核を線維輪が取り囲んだ構造をしている

・スペーサーとしての役割を持ち脊柱高の約25%

 ↳様々な方向への回旋などの動きが可能に

・神経根の通路

 

髄核

・ゲル状の物質で70-90%は水分、残りはプロテオグリカンなど

線維輪

コラーゲンが輪を作り、エラスチンが多量分散している→弾性に優れる

・外層は感覚神経が存在する

・血管は線維輪の外側のみに分布しているため、椎間板の治癒能力は低い

↳栄養素は全体に行き届かなければならないが、高齢になると椎体終板の透過性が低下しや石灰化が増加し、栄養や酸素状態の低下をきたす。

この過程によってプロテオグリカンの産生が阻害され、含有量が低下すると髄核が水を取り込めなくなり、負荷に対する吸収、分散できない。

 

・安定化のため、上述の膠原細胞の配列が、垂直軸に対し65%の傾斜と、隣接する輪は反対方向となっている

 

椎体終板

・軟骨性の蓋で小児期は骨端軟骨板

・椎間板に面する方は線維性軟骨で、椎間板と強力に結合している

・椎体と面する方は石灰化軟骨で形成されており、骨との結合は弱い

↳「weak link」圧縮負荷など繰り返され破損しやすい

 

髄核内圧、椎間板の圧力に関する2つの研究

前屈や体幹筋群の収縮により、高い圧力がかかる

腰椎の長時間の屈曲でゆっくり水分が抜け、椎間板の高さが低下する

⇔伸展することで、圧力低下し、再吸収する

 

様々な姿勢での内圧の生体内データにより

  1. 内圧は荷を持ったり、前屈位になったりすると高くなる
  2. 膝伸展位より屈曲位での荷の持ち上げの方が内圧は低い
  3. 直立座位より前屈座位の方が内圧は高い

 

日内変動もあり、夜間膨隆する

年齢と負の相関が存在する

↳35-40歳以降で椎間板変性がみられる

無症候性や髄核ヘルニアなど

 

高齢者になってからでは遅く、若いうちから体の使い方の指導とかは重要になると感じた。産業リハとか企業に就職して、腰痛予防とかもあるから、今後は予防の目線でも理学療法士はまだまだ介入の余地がある。もちろん高齢者の腰痛や変形に対してもアプローチするけど、この内容をしっかり把握しておくかどうかで、評価、治療アプローチの選択肢や考え方が変わると思うから、しっかり覚えよう!

 

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