体幹解剖学 (骨②)
前回の続きとなります!
体幹(骨②)
骨学的特徴
それぞれの椎体の特徴などをまとめました。
頸椎
脊椎の中で最も小さく、可動性が広い
黄突孔が存在し、椎骨動脈の通り道になる(神経根出口の直前)
C1:環椎Axis
頭部の支持。2個の外側塊が前弓、後弓により支持される。前弓に中心に前結節が存在し、前縦靭帯の付着部になる。
横突起…頭部をコントロールする筋群の付着。
C2:軸椎 Atlas
歯突起があり、頭部と環椎の回旋の軸になる。また、歯突起の基盤となるための高い椎体が存在する。上関節突起(上関節面)は水平面に対し20度傾斜している。
C7:隆椎
Thと同様の特徴を持つ(後述)
横突起が大きく前結節が存在し、余剰肋骨(頚肋)が存在する場合がある。
胸椎
T1
第1肋骨を前面に関節形成し、第2肋骨の一部も形成する
T2-9
典型的な胸椎で、肋骨小窩にて肋骨と関節を形成する
上関節面は後方を向き下関節面は前方を向く
椎間孔は椎間関節のすぐ前方
T10-12
それぞれの肋骨と肋骨小窩全面と関節形成
肋黄突関節を形成しない
腰椎
大きく幅の広い椎体で、重量を支える
椎孔は三角形を形成する
上関節突起の後面から乳頭突起が突き出ており、多裂筋の付着へ
上位腰椎の上関節面は矢状面を向くが、下位へ近づくにつれ矢状面と前額面の間を向くL5の下関節面は仙椎の上関節面と関節を形成する→より前額面へ
これは腰仙関節の前後の安定性を得るため。
仙骨
5つの仙椎が成人になると癒合して形成される。4つの前仙骨孔→仙骨神経叢を形成する脊髄神経前枝が通過
後仙骨孔は脊髄神経根が通過する
上方…仙骨底
下方…仙骨尖
前上面…岬角
(筋骨格系のキネシオロジー 原著第2版 医歯薬出版))
臨床では体幹の評価は非常に大事で、触診の機会が多く、評価として、どのように運動をしているかを見なければならないが、こうした簡単な解剖学は必須だし、なぜそう動くのかを考えるうえで、知らなければならないです。